換価分割のメリット・デメリット
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換価分割のメリット・デメリット
換価分割とは、相続不動産を売却し、その売却代金を相続人間で分ける方法です。
相続財産が不動産のみの場合（又は不動産とわずかな現金や預貯金の場合）、不動産は現金や預貯金のように簡単に分割することができないため、換価分割をすることで現金化し、相続人間で平等に分けることができます。
また、相続不動産を今後使うことがない場合や、代償金を支払うことができない場合にも、換価分割をすることで現金化して、相続人間で平等に分けることができるのです。
以下に、換価分割のメリット・デメリットを挙げてみます。
◎メリット・・
①分割することが難しい不動産でも、現金化することで、平等に遺産を分けることができる。
②不動産を売却することで、相続税を支払うための現金を確保できる。
③不動産を売却することで、今後、維持管理をする必要がなくなり、固定資産税を払わなくてよくなる。
◎デメリット・・
①不動産が売れるまでに時間がかかる。
②相続税の申告は、被相続人の死亡日から１０ヶ月以内に行う必要があり、それまでに急いで売却しようとすると、希望する金額で売れない可能性がある。
③不動産を売却すると、不動産会社に手数料を支払わなければならない。また、住民税や「譲渡所得税」などの税金がかかる。
※譲渡所得税とは、不動産の売却代金から取得費や譲渡費用を控除した譲渡益について課税される税金のことです。但し、相続税が発生しているケースでは、相続開始日から相続税申告書の提出期限の翌日以降３年を経過する日までの間に相続不動産が売却された場合には、一定の相続税額が取得費に加算される特例がありますので、譲渡益を減らすことができるかも知れません。
換価分割のことで分からないことや、その他の遺産分割の方法について専門家の意見を聞きたいと思われましたら、是非アット．法務オフィスにお問い合わせください。
著者
稲葉 尚士（いなば たかし）
神奈川県司法書士会所属
登録番号：第1111号
簡易裁判所訴訟代理権
認定番号：第302030号
担当分野：相続業務全般、債務整理
